PexelsのDominika Roseclayによる写真
たばこ産業「2018年全国たばこ喫煙者率調査」
成人男性の喫煙率は、減少し続けていますが、諸外国と比べると、未だ高い状況にあり、約1400万人が喫煙していると推定されます。
http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd090000.html
これに対し、成人女性の平均喫煙率は8.7%であり、ピーク時(昭和41年)より漸減しているものの、ほぼ横ばいといった状況です。
街でもかなり減ってきた「喫煙所」を見ると
男性と女性、
両方がたばこを吸っている姿を
目にすることが多いですよね。
「たばこ 不妊 原因」
「タバコ 妊娠 影響」
などと検索をして調べてみても
多くは男性についての情報ばかり。
“いつか妊娠出産をしたい”
と思っている全ての喫煙者女性に
ぜひ読んでもらいたい、
筆者自身の体験をまとめました。
実感がないたばこの”害”
たばこは”害”が多いとは、
吸いながらでもわかっているもの。
ですが、具体的に今現在
症状がでていないことには
“体に悪いからやめる”
とは、どうしても出来ないものですよね。
朝起きて、仕事の休憩中、
ご飯を食べてから、仕事終わりの一服。
習慣になっているものをやめるのは
難しいのと共に、寂しい気持ちになりますよね。
喫煙者だった独身時代
筆者も20代前半の頃は、喫煙者でした。
たばこを始めたのは
冗談でも偽善者ぶっている訳でもなく
偶然、ハタチの時から。
そこから5年ほど、
2,3日に1箱のペースで吸い続けました。
結婚を機に、
妊娠を意識してやめましたが
今でも車のトランクの中には、
愛煙していたタバコが1箱、
ライターと携帯灰皿と一緒に積んであります。
数ヶ月に一度、
とても苛立った時や
とても悲しい時、
喫煙者の友人たちと会うときに
心に魔が差して
今だに吸ってしまうことがあります。
悪影響の出始め
筆者自身、特に持病もなく、
もともと体力はない方なので
たばこの悪影響を受けていると感じたのは
“痰”が喉に絡むことくらいでした。
咳払いが癖になっていて、
急に喋ると声がひっくり返ったり
喉が痛くなることも。
当時はそれすら、
普通のことになっていたのですが、
たばこをやめるとスッキリと治ったことを覚えています。
それから数年。
妊娠を希望して、
避妊をしない生活を続けても
なかなか妊娠することができませんでした。
そのときには
たばこをやめて既に数年経っていたので
“たばこの悪影響?”とすら、
一切考えもしていなかったのに
妊活のために受けた検査で、
たばこを吸っていた事を、
激しく後悔
することになったのです。
後悔のきっかけ
なかなか思うように妊娠できない期間が続き、
ついに不妊治療を行なっているクリニックへ行った時のこと。
はじめの方の検査で多くの人が血液検査をします。
“妊娠は子宮や卵巣のことなのに、血液検査?”
と思う人も多いかと思いますが、
妊娠をして、
その妊娠を継続させるためには
“子宮” ”卵管” ”卵巣” などの臓器の他に、
脳からその臓器たちに指令を出す
“ホルモン” “甲状腺” などが
大きく影響をもたらしてくるのです。
筆者は、
この血液検査を受けた時に
そのことをはじめて知りました。
”甲状腺”の疾患は、
甲状腺機能亢進症/バセドウ病女性の喫煙率は、健康女性よりも高く、タバコを吸わなければ発症しなかったのに、吸っていたから発症した可能性が極めて大。
https://www.nagasaki-clinic.com/topics/2013/135/
たばこの影響を大きく受けることがあるのです。
筆者の血液検査の結果では
2つの問題が発覚しました。
甲状腺はたばこのダメージを受けやすい
“TSH”という甲状腺刺激ホルモンが
通常の健康診断では正常値でも、
妊娠出産を行うためには”高い”という結果になったのです。
妊娠中は甲状腺ホルモンの必要量が30~50%増加するため〜(省略)
http://mizuki-naika.com/original15.html
受胎希望の方は妊娠前からTSHのコントロールが必要です。
不妊治療をおこなっている産婦人科の先生は詳しいと思われますが、一般の内科医の多くはよくご存じないと思われますので、注意が必要です。
要約と追記をすると、
妊娠するとこの”TSH”というホルモンが増えるため
妊娠前から数値が高いと
妊娠中に増えすぎてしまい
流産や早産の原因になりやすい。
そして、
妊娠前の状態で数値が高いのも
不妊症の患者さんではTSHの値が高い傾向にあります。
https://www.denentoshi-lady.com/infertility/thyroid4/
(省略)
TSHが高くなると受精率が低下する。
このような報告があるようなのです。
喫煙は間違いなく甲状腺にダメージを与えます
https://www.j-tajiri.or.jp/old/source/patient/007.html
女性の妊娠のために大切な甲状腺は
たばこによってダメージを受けやすいのです。
これらは、治療を行っても
あまり成果が変わらなかった
という報告もあるそうなのです。
たった5年の喫煙で卵巣機能が衰えた?
そして、もう1つ。
筆者に大きな衝撃をもたらしたのが
卵巣年齢(AMH)
卵巣内にどれぐらい卵の数が残っているか、つまり卵巣の予備能がどれほどかを反映すると考えられています。
https://ivf-asada.jp/amh/amh.html
血液検査をすることによって、
妊娠に欠かすことのできない”卵子”が
あとどのくらい残っているのかを調べることができるのです。
当然、
女性の年齢と共に卵子の数は減ってゆくため
年齢別にその平均値は変わってくるのですが、
筆者の場合、検査当時の年齢
+8歳 の数値
だということがわかったのです。
卵巣機能に関わる異常は、計り知れないものです。
http://www.muraguchikiyo-wclinic.or.jp/kinen.html
タバコの害に日々晒され続けた卵巣の機能は、様々な形で異常を引き起こしていきます。
後悔する日々
“甲状腺”や”ホルモン”、”卵巣“が
たばこの悪影響を受けやすい
というのは事実ですが、
筆者自身の不妊と
どこまで関係しているかは
調べても、調べても、
はっきりわかることではありません。
ですが
検査をして数値として出てしまった以上、
そして、親族に遺伝がないことも踏まえて
たばことの因果関係を
なかったことにすることは出来ないと思っています。
たった5年間の喫煙歴です。
筆者の友人には、
喫煙歴が15年以上あっても
すぐに妊娠できる人も、もちろんいますし
当然、
全ての喫煙が
不妊につながる訳ではありません。
ですが、女性の体にとってたばこは、
男性以上に悪影響を受けやすいもので
女性の体は私達が思っている以上に
繊細でダメージを受けやすく
妊娠、出産というのは奇跡で
体にとっても大きな負担となること。
そして、自らの周りにいる
多くの人にとっても重大な出来事。
という事を覚えておいてください。
いつか妊娠を望む時、後悔をしないように。
これらを分かった上で
“たばこを吸う”
ことは、
覚悟が必要なことかもしれません。
※筆者は医療従事者等ではありません。
あくまでも体験談です。
引用した文の詳細については
引用元で詳しく読んでみてくださいね。