一番好きな色は
“ティファニーブルー”
という女性、
日本中、世界中にみても多いことだと思います。
普段使いできるようなアクセサリーから
結婚指輪・婚約指輪、食器、手帳、
はたまたバッグやぬいぐるみまでを
取り扱っている「Tiffany & Co」
その「Tiffany & Co」が編纂。
「Tiffany & Co」の三代目経営者である
ウォルター・ホービング氏が執筆したのが、
この本、
「ティファニーのテーブルマナー」
初版は1969年で、
訳者のあとがきによると
”銀製食器類の売りあげの多い同店は、顧客にこの冊子を進呈している”
とされる「Tiffany & Co」公式のテーブルマナーブック。
しっかりとした造りでありながら
ページ数は95ページしかなく、
サイズは往復はがき程。
中身も1ページに大きく絵、
そして数行の文章でマナーの解説がされているだけという
絵本のような、
中学生くらいならば理解できるような内容。
とはいえ英文独特の、
ユーモアのある少し遠回しな言い回しもあり
大人でも十分に楽しめるんです。
そして何より、
西洋式食卓のテーブルマナーを知識として
最低限身につけるには
重すぎず、細かすぎず、厳しすぎず、
ちょうど良い程度のマナー集なのです。
内容の進み方としては、
コース料理のように
着席〜スープ〜魚から
飛んで〜デザートまで順を追っての
最低限のマナー解説となっているのですが、
最後にある「べからず集」というものがまた面白く、
はじめに、まえがき内で
“ 家庭内では無作法に振る舞い
外で食事をするときだけはちゃんと振る舞う
というような方法は危険だから、
普段から自然に身につけておく必要がある ”
といったような事が書かれている通り、
日本式や、西洋式なんて関係のない
本当に基礎の基礎部分のお行儀について
絵とともに書かれており、
お行儀としては最低だけど、
いるよねー!こんな人!
と言いたくなってしまう人コレクション。
レストランじゃなく、居酒屋でも、
つい、食事をする姿勢が崩れてしまわないよう
普段から心がけていたいお行儀を見直すためにも
多くの人に読んでもらいたい内容となっています。
日本人の一般庶民が普段の生活で
西洋式の食卓を囲むのなんて、
せいぜい知人・友人の結婚式くらいのもの。
“ちゃんとした”レストランに行く機会なんて
生涯無いままの人だって珍しくありません。
・フォークとナイフは”外側から”使う ・スープを飲むときは”向こう側”にスプーンを傾けて ・料理を片付けて欲しい時・休憩中の”サイン”
これくらいの知識があれば十分でしょ!
と思う親御さんなら、
ぜひ子供さんの性別問わず
なにかの節目に贈って欲しい一冊。
とはいえ、もちろん筆者のような
この後の人生でもうこんな
”ちゃんとした”レストランに
行くことなんて無いだろうなぁ、
お金持ちと結婚しなくてよかった!
なんて思っている人間でも
“あぁ、そうだったわ。”
“気にしたことなかったな”
と気付かされ、
“いつか結婚式の前にでも読も”
と本棚にあるだけで安心できる知識量。
女性のエスコートに関するマナーも載っているため
男性にもぜひ読んでみて欲しい一冊です。
そしてなんといっても、
ティファニーブルーの表紙と、
レトロ感漂う絵の可愛さ。
ついつい、
目のつくところに飾っておきたくなるデザインですよね。
自宅でのインテリア兼、知識のストック
または、
結婚前の女性のプレゼントに添えて
贈るのにも最適ではないでしょうか。
「ティファニーのテーブルマナー」